PM5 UCR/GCR設定 -> i1Profilerで実行するには?

質問: ProfileMaker 5ソフトウェアはいくつかのUCRおよびGCRオプションを提供し、CMYK出力プロファイルに対するブラックおよびCMY生成カーブを定義します。i1ProfilerにはUCR/GCR1-4選択がありません。i1ProfilerでUCRまたはGCR設定をどのように実行できませすか?

背景: UCR(Under Color Removal)およびGCR(Gray Component Replacement)は、CMY色の量をブラックで置き換える方法です。この作業を行う利点はいくつかあります。UCRおよびGCRは、ブラックに置き換えられるCMYのインキ量を定義します。これは、プリント特性および仕上げのプロセスによって決定する必要があります。

UCRはCMY量(混合してニュートラルグレーを作成する)を、特に3/4および濃いニュートラルカラー部分において除去しブラックで置き換えます。これはインキ総量を削減しトラッピング特性を最適化します。(例:ウェット印刷プロセス) UCRは主にニュートラルに近い色に影響し、1/2色調、3/4色調および高彩度色エリアにおいてカラフルな外観を維持します。主に、オフセットやグラビア印刷などの一般的な印刷プロセスに適用されます。

GCRは、3色オーバープリントの全てのエリアのCMY量を置き換えます。ブラックチャンネルはより多く、CMYチャンネルはスケルトンカラーのように表現されます。また、デジタル印刷におけるブロンズ効果やメタメリズム効果を防ぐのは、これらの問題がブラックよりもCMYインキに発生するためです。このため、UCRは一般およびデジタル印刷プロセスに使用されています。

質問に対する回答: ProfileMakerが提供するUCRおよびGCRカーブは、i1Profilerで同じように使用できません。i1Profilerでは「墨版生成カーブ」と呼ばれており、このカーブを8つのステップ(最小、少、少+、中、中+、多、多+、最大)で編集することが可能です。カーブ値が高ければ高いほど、CMYを置き換えるブラックがより多く使用されます。

またi1Profilerは新しいプロファイル作成エンジンを使用するため、ProfileMaker 5とi1ProfilerのUCR・GCR特性を比較することはできません。しかしながら、設定の大体の比較をここにまとめてみました。


i1Profilerで使用する設定が不明な場合は、[デフォルトを使用] をONにしてください。これはインキ総量を400%に指定しますが、必ずしもプロファイルが400%に出力されるという意味ではありません。それはプロファイル作成エンジンが最大のカラースペースを出力する測定データ値に基づいて決定するためです。さらに、ほとんどの印刷プロセスと互換性を持つ中+の墨版生成カーブを指定します。

墨版生成カーブがスムーズさ、ニュートラルさ、インキ総量とどのように相互作用するかは、測定データのプロパティ(最終的に印刷プロセスの特性を表す)に依存することにもご注意ください。

出力されたICCプロファイルのCMYおよびブラックカーブを評価する方法は、ProfileEditor 5でグレーバランスカーブをチェックするか、C、M、Y、K、Kcmyの階調ウェッジ(例:5%ステップ)を含むテストイメージを使用し、階調分布を視覚的または数値的に判断することです。